のぞみとの生活も気にならなくなっていた。

彼女が部屋で何をしていようと、当たり前のように感じるようになった。

ただ、ぼくの携帯をちゃっかり、自分の持ち物のように扱うこと以外は。

それでも、相手が河内百合だということで、黙認した。

長時間、使うわけでもないし、やり取りのほとんどがメールで行われていた。

のぞみらしからぬ、経済的配慮をしているのだと思う。

思いやりという見方をすれば、のぞみらしいのかも知れないと、最近では、思うようになってきてもいる。