真子はこのままにはしない。


これは、かなりヤバイ状況。


「もう一人の摩子さん、どうぞお好きにして下さい。そこにいる朝田銀平さんに一言、あなたを運命の人だと勘違いした私が大バカでした。」


「今日限りでここを出て行きますから、もう一人の摩子さんとお幸せに。女をバカにするんじゃないわよ。」


真子、笑ってないだろ。


こっち向け、俺の顔を見て俺に怒れ。


なぁ、頼むから、俺を見ろ。


「背中向けたまま言うな、頼むから俺を見てくれよ。」


「ヤだ!銀ちゃんの顔なんか見たくない。」


頼むから俺の顔を見てくれ。


真子、泣いてるんだろ。


今言ったのは、おまえの本心なんかじゃないはず。


俺は真子の運命の人に間違いないだろ。


俺の運命の女は真子。


俺は真子以外の女なんかいらない。


頼むから、俺を見てくれ。


俺は浮気なんかしてない。


神に誓う。