緊張し過ぎて、ことばが上手く出て来ない。


銀ちゃんが側にいないか、確認した。


「真子さんが元気でないと若が心配しますからね。純のお見舞いありがとうごさいました。純が会いたがってますので、良かったら行ってやって下さい。」


頷づくことしか出来なかった。


銀ちゃんが私の方に向き直すし、マサさんを睨む。


銀ちゃん勘違いしないで、マサさんはいつも銀ちゃんの事を一番に思っているから。


私は素早くマサさんから離れて、酔っぱらってる銀ちゃんに近づいた。


真子は俺のとこにいろと、銀ちゃんが抱きつく。


「はい、はい、酔っぱらいの銀ちゃんは、赤ちゃんみたいに甘えん坊だね。」


銀ちゃんがいきなり又キスをする。


「若、やりますねぇ。」


もう、銀ちゃんお酒臭いよ。


直ぐにマサさんの視線に気付いたけど、無視をした。


これでいい。


マサさんに可笑しな期待を持たせてはいけないのだ。


酔っぱらいの銀ちゃんが、今は愛しくてたまらないもの。


心配なんかしなくていい、私はいつもの私でいると決めた。