亜美は、勇気を振り絞ったように口元を震わせながら骨格を動かした。



「号君………あの……えっと……」



途切れながら話しかける亜美に僕は被せるように口を開いた。



「僕と亜美以外の人間がこの部屋に存在していることに気づいてないのかい??」



僕は、亜美の背後から少し離れた机を指差した。



亜美は僕が放った言葉に驚き混乱しながら、僕の方に抱きついて震えながら机の方向へ目を向けた。



「号君…………誰も居ないよ??」



亜美は不信感を抱きながら僕から少し離れて距離を置いた。僕は部屋の左側にある机を睨みながら発言をした。



「隠れてないで出てきなよ……連続殺人犯さん」



僕の発言に驚いたのか机の影から『アイツ』がスラリと現した、亜美は状況が飲み込めずにただ『アイツ』を見つめていた。




机の影に立っていたのは、亜美にも見覚えのある人物だったのだ。