今日の言い訳の低レベルさ…。

だからもう少しひねった言い訳を。敵が返す言葉が詰まるような言い訳を考えなくてならない。

そんな作戦を部屋でテレビのリモコンを片手に練る。なんつって〜。

そんな急いで練った所で何が出るわけでもない。
何も出ないが腹は減る。一階に降りて冷蔵庫の中をこっそり覗くと何もない。

分かってたよ。中流家庭は懐も冷蔵庫にも貯えがないことを。

淡い期待をしていた。一応ね。

仕方なく二階に戻ろうとした時に、聞こえる弟の声とオカンの声。また何を話してるのやら?


「…あのさ。前から思ってたんやけど、オカンの弁当に入ってるキュウリはなんなん?」

キュウリ?確かによく入ってるけど、それが一体なんなんだ?

「あれ、空いたスペースにとりあえず切って入れただけだよな?」

!?。まじ?

「バレてた?」

なに!!
このやろー!手抜きかよ!

「わかるよ。何年オカンの弁当食ってると思ってんだよ。」

うっわ〜!!俺、全然気付いてませんでした!!

しかも、キュウリは残さず食べてた〜!

しかし、よく「なんで残すの?」なんて言えるな〜。そら残すよ。弁当に愛情が詰まってないもん。

ということは、弁当とは腹を満たすだけでなく、心の方も満たしてくれないといけないものではないか?

結論を言えば、愛情が詰まっていない弁当を残すことは必然だったわけ。
愛に飢えているわけか?俺よ。

…まぁ自分で言って恥ずかしいじゃないか。

とりあえず、今後キュウリも残すようにしていこう。