しばらく見つめ合った後。 相楽は一瞬私から目を逸らし、 何かを躊躇うような素振りを 見せたが…… 再び私の目を見据えて、 照れくさそうに口を開いた。 「……涙を拭け。 泣き顔など、お前の性に合わない」 「!!」 不器用なりに、私を 励ましてくれてるんだろう。 優しい言葉と共に差し出されたのは、 きちんとアイロン掛けされた 綺麗な水色のハンカチだった。 私はそれを黙って受け取り、 零れ落ちる涙をそっと拭った。 「だが……」 「?」 .