箱は、走る
どこまでも、どこまでも、
ガヨン、ガヨン・・・
これから、わたしはみんなに会うよ
おおきないえに、みんなで住むよ
おじさんと、みんなと
かぞくになるよ・・・
「次は何日持つかなぁーww」
前に乗ったおじさんが言う
「おい、ラオ!お前の友達のルジはなぁ、5日も生きていたぜ!しぶといやつだったな」
わたしにはわからない言葉
ラオ、ルジ
なまえしかつうじない
ルジ、会いたいなぁ
「ほとんどは、2日でもう死んでたのに・・・ラオはどうかな?」
おじさんはこっちを向いて、笑った
わたしは何を言っているのかわからなくて
笑い返した
「ラオ 降りて」
私は箱からおろされた
目の前には
―おおきな、とり?
ゴォオオォォォ・・・
すごいこえ
「ラオ 乗って」
おおきなとりにのせられた
すぐにそのとりはとんだ
箱よりも、すごくはやかった
みんな、遠いところにいるんだね
ガヨン、もうすごく離れちゃったよ