「綾、綾。」
…なんだよ、うるせぇな。人が気持ち良く昼寝してんのに。
日差し避けにしていた教科書を退けると真夏の無駄に眩しい日差しが容赦なく目に突き刺さる。
「いつまで寝てんのよ。」
ん。
丁度、凶暴な太陽に覆い被さるように黒い影を纏った顔が目の前に現れる。
「なんだ、レラか。」
俺は見慣れた幼馴染みの顔を確認すると教科書を開き、顔の上に戻した。
「おやすみ。」
そう言って、再び微睡みの世界に旅立とうとした時、日差し避けの教科書がバスッと音を立てて飛んでいった。
一瞬遅れて風がスゥッと通り抜ける。
目の前には日焼けなど概念ごと存在しないような白いふくらはぎ。
どうやらレラが教科書を今、俺が寝転がっている屋上の端まで蹴っ飛ばしたようだ。
視線をチラッと動かすと丁度いい角度で制服のスカートの中が丸見えだ。
…白と黒の水玉。
「レラ、パンツ見えてる。」
視線を中空に戻しながら俺は言った。
キャッと小さい声と共にバッっとスカートを押さえる音がする。
ヒュッ。
目の端で何かが振り上げられる。
太陽に向かって一直線に白い足が伸びていた。
「ヤベッ。」
鋭く振り下ろされる踵。
寝転んだままの体をグルッと回転させるのと同時に、今まで頭のあった位置にズドッと踵が叩きつけられた。
…なんだよ、うるせぇな。人が気持ち良く昼寝してんのに。
日差し避けにしていた教科書を退けると真夏の無駄に眩しい日差しが容赦なく目に突き刺さる。
「いつまで寝てんのよ。」
ん。
丁度、凶暴な太陽に覆い被さるように黒い影を纏った顔が目の前に現れる。
「なんだ、レラか。」
俺は見慣れた幼馴染みの顔を確認すると教科書を開き、顔の上に戻した。
「おやすみ。」
そう言って、再び微睡みの世界に旅立とうとした時、日差し避けの教科書がバスッと音を立てて飛んでいった。
一瞬遅れて風がスゥッと通り抜ける。
目の前には日焼けなど概念ごと存在しないような白いふくらはぎ。
どうやらレラが教科書を今、俺が寝転がっている屋上の端まで蹴っ飛ばしたようだ。
視線をチラッと動かすと丁度いい角度で制服のスカートの中が丸見えだ。
…白と黒の水玉。
「レラ、パンツ見えてる。」
視線を中空に戻しながら俺は言った。
キャッと小さい声と共にバッっとスカートを押さえる音がする。
ヒュッ。
目の端で何かが振り上げられる。
太陽に向かって一直線に白い足が伸びていた。
「ヤベッ。」
鋭く振り下ろされる踵。
寝転んだままの体をグルッと回転させるのと同時に、今まで頭のあった位置にズドッと踵が叩きつけられた。