僕はだんだんと悔しくなってきたが、それを顔に出さないように注意しつつ、七つ目のおにぎりを頬張った。


しめた。
おかか味だ。


もぐもぐしていると、ナナフシが僕に微笑みかけてきた。


「なっなんだよぉ!」

と言ったら、ご飯粒が二つ宙に飛んだ。


「ふふふ。ずいぶんおいしそうに食べるものだと思ってね。失敬」

ナナフシが言う。


「ぼ、僕のおにぎりは三ツ星さ!四角くて黒いサンドイッチになんて負けない!負けないんだ!」

と言うと、また、ご飯粒が宙に舞った。


「ははは。なんだ。サンドイッチが羨ましいのか?」

「違う!」

恥ずかしさで脇が汗ばんできた。

図星だったのだ。