誰かが僕にヒザカックンをしたのだ。
振り替えると、にやけ顔のシバケンが立っていた。
「シバケン!何するんだよ!」
僕は叫んだ。
「山田丸先輩がさっきからうざがってる犬、あれ、めるさんの飼い犬ですよ。そんな口聞いて良いんですか」
シバケンが言う。
「え!」
慌てて犬の声のする方を見てみると、そこには白い小さな犬がいた。
めるの愛犬、富士太郎だ。
不思議なことに、室内犬である富士太郎は、めるの隣の家の庭にいた。
「なんでこんなところに」
僕は言った。
「あそこの窓を見てくださいよ」
シバケンに促されて、めるの家を見ると、窓が半分開いていた。
おそらく、あそこから抜け出して近所をうろちょろしているのだろう。
もしこのまま逃げ出していなくなったり、交通事故にあったら大変だ。
きっとめるを悲しませることになるだろう。
僕はシャープペン探しを一時中断して、富士太郎を捕まえることにした。
柵を乗り越え、芝生の植えられた小さな庭に降り立つ。
富士太郎は僕を警戒するようにうなり声をあげた。
負けるもんか。
素早い動作で富士太郎の背後に回り込み、胴体を掴む。
ばっちりだ。
と思ったら、富士太郎がすごい勢いで僕の左手に噛み付いてきた。
とっさに手を緩めてしまう。
富士太郎は素早く僕の手から抜け出すと、柵の隙間から道路に出た。
それから、めるの家の庭に移動した。
「この野郎!」
僕は叫んだ。
そして僕も富士太郎の後を追った。
振り替えると、にやけ顔のシバケンが立っていた。
「シバケン!何するんだよ!」
僕は叫んだ。
「山田丸先輩がさっきからうざがってる犬、あれ、めるさんの飼い犬ですよ。そんな口聞いて良いんですか」
シバケンが言う。
「え!」
慌てて犬の声のする方を見てみると、そこには白い小さな犬がいた。
めるの愛犬、富士太郎だ。
不思議なことに、室内犬である富士太郎は、めるの隣の家の庭にいた。
「なんでこんなところに」
僕は言った。
「あそこの窓を見てくださいよ」
シバケンに促されて、めるの家を見ると、窓が半分開いていた。
おそらく、あそこから抜け出して近所をうろちょろしているのだろう。
もしこのまま逃げ出していなくなったり、交通事故にあったら大変だ。
きっとめるを悲しませることになるだろう。
僕はシャープペン探しを一時中断して、富士太郎を捕まえることにした。
柵を乗り越え、芝生の植えられた小さな庭に降り立つ。
富士太郎は僕を警戒するようにうなり声をあげた。
負けるもんか。
素早い動作で富士太郎の背後に回り込み、胴体を掴む。
ばっちりだ。
と思ったら、富士太郎がすごい勢いで僕の左手に噛み付いてきた。
とっさに手を緩めてしまう。
富士太郎は素早く僕の手から抜け出すと、柵の隙間から道路に出た。
それから、めるの家の庭に移動した。
「この野郎!」
僕は叫んだ。
そして僕も富士太郎の後を追った。


