天使の羽衣

俺は意を決して、扉を開いた―――

「………」

その刹那、

「見つけたぁ!!」

麻衣ちゃんの声が建物内にこだました。

俺は、ビクッと驚き、麻衣ちゃんを見る。

麻衣ちゃんが視線を注ぐ先――扉を開けた30センチほど先の床の上に、「それ」はあった。

「宝の地図だよ、健一くん!」

それはあまりにも、拍子抜けするほどあっさりと見つかった。

まるで、昔からそこにあったかのように、なんら違和感なく、そこに「置かれていた」。

周りの景色に見事に溶け込むその地図は、俺らが見つけてくれるのを待っていた、そう語っているように感じられた。

「ホントに…あった…」

宝の地図を見つけた嬉しさと驚きで、上手く言葉が見つからない。

「あたしたち、大金持ちになれるかもしれないよ」

そう言う麻衣ちゃんの表情は、暗くてよく見えなかったが、今の俺には手に取るように分かる。

…宝の地図。

その言葉の響きに、俺は胸の高鳴りを押さえられなかった。