「はい、どちら様ですか?」

何故か多少緊張しながら言う。

「え、っと。ぼっ僕は、
佳奈佳さんと同じクラスの、
内垣 護<ウチガキ マモル>なんですけど。
プリントを届けに来ました。

佳奈佳さん、いますか?」

『僕』に慣れてない様な口調でいう君は、
初めの4行は
プリントを届けに来る係の
お決まりの言葉と、

今まで聴いたことのない言葉を言った。

「 え?」

突然の言葉に、
うちは素っ頓狂な声を出した。