反射的に振り向きそうになるのをこらえ、 ランドセルを持って、 破られて、 ぐしゃぐしゃになった 教科書を放り込んだ。 「なに?帰んの??」 「さぼり?さっきもサボったじゃん。」 「いけないんだー?」 気にしない。 気になんてしない。 泣いたらいけない、 反応してはいけない。 そうしたら、 こいつらを喜ばせて、 調子に乗らせてしまう。 うちは、無視して教科書を放り込んだ。