もう見飽きた顔が、
見たくなかった顔が、

会いたくなかったやつらが、

うちを囲むように立っていた。

口元に浮かぶ
見下したような笑みは、

あの時とまったく変わらない。

「学校に来たんだ?
 また懲りずに好きな人でもできたの?」

1人が言う。
あの時うちを
イジメてた内の1人だった。

「また奪ってあげようか?」

別のやつが言う。
見覚えのある顔。