呪 い サ イ ト

 荷物を置いたらすぐに、私達はプールに入った。


「思ってたよりも冷たくないね」


 冬だから水を温くしているのだろう。
 はしゃぎすぎて火照った体に丁度良い温度で、心地よかった。

 視界の端で、プールの流れでバランスを崩す莉音が映った。


「きゃー! 流されちゃうー!」


 流されそうになり助けを求めるかのように、私の腕を掴んできたが―――


「きゃぁー!」


 結局私も一緒に流されていってしまった。そこを、なんとか寧々が腕を引っ張ってくれ、助けてくれた。


「大丈夫? 手繋いどこっ」


 そんなことをしている内に、”洞窟”が見えてきた。”洞窟”とは、流れるプールで通る一部分だ。洞窟をイメージしてつくられている。

 入り口には滝があって、通る時に強く水に叩きつけられる。中は流れが速く、上からは水のミストが降ってくる。出口に近づくにつれて、それは強くなるのだ。