丁度その時、一年一組の教室から亜里沙と石神が出て来た。
「もー! 逃げるなぁっ!!」
「ひぇーっ! やめてください!
ごめんなさい……ごめんなさい……!」
亜里沙が石神を殴り、石神は吹っ飛んだ。
亜里沙は空手を習っているらしい。しかも巨体であるため、威力は凄いものだった。
「いつもあんな調子……」
「嘘ー!? 最低じゃん!」
やられっぱなしの石神を哀れに思う。
・・・あのデブ……! 調子乗んなよおおぉぉおおおぉっ!!
許せない、許せない、許せない……!!
憎んでいる人物が、もう一人増えた。それは勿論亜里沙だ。
「はぁ、最悪だよ……!」
私がそう言うと、優里は頷いた。

