呪 い サ イ ト


「なら、いいんだけどさ……。
あたしの恋、応援してね?」


その言葉が、私に向けられていることに、
気付くのに……時間がかかった。
さすがに、応援できない、と言えない。
ここで、私も石神が好き、なんて
言えるわけがない……。
無理矢理笑顔をつくり、
答えるしかなかった。


「うん……応援するよ。頑張ってね……」


俯いた莉音の顔が……
より一層悲しいものになった。
自分を責めているのだろうか。
もう遅いというのに……。


「ええ、頑張るわぁ!
実はね、近い内に告白しようと
思っているの。機会があればね!」


・・・告白!? やだ……やめて……!
これ以上言うのも、やめてよ……!

だが、そんな心の叫びが、
幸恵に届くはずもなく……。


「やっぱりぃ~、できるだけ早く、
彼氏にしたいじゃないっ!?」


彼氏にするなんて……。
嫌だ、嫌だ、嫌だ……っ!!!
それでも、形だけは……
幸恵を応援するしかなかった。