悪夢のような発砲事件があった、
その放課後―――。

私は撃たれた寧々、幸恵、莉音の
3人が入院している病院に来ていた。
病室は501号室らしい。
今日の朝空いたばかりの、
プールの事件で入院していた病室は
既に違う人が入ってしまったそうだ。


「あーあ、だっるいなぁ。
どうしてあんな奴の見舞いになんか、
来なきゃいけないのさ……?」


同伴の優里が不満げに呟く。
一緒に見舞いへ行こう、と
言い出したのは私だ。
3人に謝りたくて……。
謝ったって、何のことを言っているのか、
理解できないと思う。絶対できない。
それでも……ただ、とにかく謝りたかった。
そして、優里もプールの時こと、
謝ってほしかったから。


「謝らなきゃいけないの」


発砲事件のこと。
呪いサイトのことまでは、
さすがに言えなくても。
謝るだけはしなければいけない。


「私、悪いことをしたから。
謝らなきゃいけないの。
優里も謝らなきゃ駄目だよ」