「倉庫に逃げるわよ!」
よくリーダーシップをとる幸恵だった。必死の形相で麻痺した体を立ち上がらせ、壁を伝いながら、すぐ傍にある扉が開きっぱなしの体育館倉庫へふらふらと歩く。
すぐに寧々と莉音が続いた。
ほんの少しの距離を移動するだけでも、今の三人にとってはとても困難なことだろう。
「―――あっ!」
先頭の幸恵が壁に伝わせていた指が滑り、前のめりに倒れた。寧々は幸恵の足に引っかかり、莉音は突然止まった寧々に引っかかり、ドミノのようにバタンバタンバタンと倒れ伏せた。上から莉音、寧々、幸恵の順に重なっている。
起き上がろうとするが、麻痺した体ではそれさえもできない。
―――ひた、ひた、ひた。
それは犯人が近づいてくる足音。背後からのその音に、恐怖に駆られ命の危険を感じ、
叫ばずにはいられなかった。
「いやああああああっ!!」
手足をじたばたさせて足掻く。それでも全く起き上がれない。
よくリーダーシップをとる幸恵だった。必死の形相で麻痺した体を立ち上がらせ、壁を伝いながら、すぐ傍にある扉が開きっぱなしの体育館倉庫へふらふらと歩く。
すぐに寧々と莉音が続いた。
ほんの少しの距離を移動するだけでも、今の三人にとってはとても困難なことだろう。
「―――あっ!」
先頭の幸恵が壁に伝わせていた指が滑り、前のめりに倒れた。寧々は幸恵の足に引っかかり、莉音は突然止まった寧々に引っかかり、ドミノのようにバタンバタンバタンと倒れ伏せた。上から莉音、寧々、幸恵の順に重なっている。
起き上がろうとするが、麻痺した体ではそれさえもできない。
―――ひた、ひた、ひた。
それは犯人が近づいてくる足音。背後からのその音に、恐怖に駆られ命の危険を感じ、
叫ばずにはいられなかった。
「いやああああああっ!!」
手足をじたばたさせて足掻く。それでも全く起き上がれない。

