呪 い サ イ ト


 ―――ぶーん、ぶーん。

 家に向かって歩いている途中、通学鞄の底で携帯が鳴った。細かく振動している。


「あ、メールだ。誰からかな?」


 鞄の底に手を突っ込み、買ったばかりの真っ白な携帯を取り出した。
 ストラップは莉音とお揃いのリボンモチーフのものだ。家に帰ったら引き千切ってやろうと思った。

 画面を開き、受信箱に移動して新着メールを確認した。知らないアドレスからだった。


「幸恵からとか……? 幸恵にはメアド教えてないしね。同じ病室の莉音か寧々が教えたのかも」


 そうぼやきながらメールを開く。


「―――何これっ!?」


 驚きで携帯を落としそうになった。
 危ない、危ない。白い携帯は傷が目立つし、まだ新しいのに……! ・・・ってそんなことどうでもいいし!

自分で自分に突っ込みを入れながら、もう一度送られてきたメールの内容に目を通す……。

 きっとここからだ―――私の運命の歯車が狂い始めたのは。