「―――みんなっ!!」


 翌日の日曜日。私は三人が搬送され、入院している病院に訪れていた。
 病院中に充満している消毒液の臭いが鼻をつく。病院独特の臭いだ。

 ・・・三〇三号室。ここが三人の病室だ。
 名前があるのを確認してから、扉を勢いよく開ける。
 勢いよく開けすぎて、病室にいる六人全員がこちらを向いた。六人部屋だ。


「・・・あ、優子……」


 最初に声を発したのは莉音だった。まだ顔色が悪く、唇も紫色だ。


「大丈夫だった!?」


 自分で言って口を噤んだ。
 入院している程なんだから、あまり大丈夫ではない……。見てわかることだった。


「ゆっこ、病室では静かにしなきゃ駄目よ」


 なんだかたまにクールで大人ぶる寧々だ。
 いつものように顔も声も明るくはなかった。テンションがとてつもなく低い。


「う、うん……そうだね、ごめん」


 私が謝罪すると、寧々は笑った。
 だがそれは、とても弱々しいもので……。いつもの明るい寧々からは想像できない。それだけ衰弱しているのだろう。