「海陽?私のこと、軽蔑したでしょ?嫌いになったでしょ?」
「軽蔑もしてないし、嫌いにもなってないよ。だって約束したでしょ?」
「海陽……」
いくら約束したからって、絶対に軽蔑されて嫌いになると思ってた。
海陽と、ただの"教師"と"生徒"の関係に戻ることも覚悟していた。
「紗英さん……話してくれて、ありがとう……」
海陽が私の頭を撫でる。
「不安でいっぱいだったんでしょ?苦しくて辛かったな……」
海陽の優しい言葉に、再び涙が溢れてきた。
「紗英さん?」
「ん?」
「調べた?」
「えっ?」
「検査薬で調べた?」
私は無言で首を左右に振った。
「俺、これから検査薬を買って来るから調べてみよ?」
海陽はそう言ってソファーから立ち上がった。
「大丈夫だから……」
そう言って、優しい笑顔を見せてくれた海陽はリビングを出て行った。



