けど・・・海斗のことがうざいくらいに好きなんだ。 「弱虫は智美じゃん」 「弱虫は海斗だし」 「だって、智美。泣いてるよ?」 気がついたら泣いていた。 ポタポタの雫が机に溜まる。 「俺ね、強気なくせに弱虫な智美が昔から好きだった」 「嘘・・・。美樹が好きなんじゃないの?」 「美樹は協力してもらっただけだよ」 美樹の馬鹿・・・。 知ってたからあんな顔してたんだ。 「このチョコ。俺にちょうだい?」 「海斗のために作ったんですけど」 海斗のために苦い思いと甘い思いを詰め込んだんだから。