Queen Story

「諦めると死ぬのは違うのよ。」

タバコを吸い終わると、社長がふいに言った。

「えっ?」

「あなた、本当に死ぬの?違うでしょ?
ただ生きることを諦めただけ。」

アリナにはどちらも同じように思えた。

でも、
「本当に死ぬの?」
と聞かれた時、恐怖がアリナを襲った。
目に見えない世界を
想像することができなかった。

アリナの大人びた顔が少し、幼く見えた。

社長は笑って言った。

「もう一度聞くわ。モデルにならない?」

迷いがないと言えばウソになるが、それでもアリナはしっかりと頷いた。

「それ、おいしい?」

社長がパフェを指差して言った。

「うん!」

初めて見せた笑顔だった。