拓馬と行動を始めて、だいたい1時間近く歩いている。
拓馬は、何か思い詰めている様子で、その1時間、口を開かなかった。
ルイは、ずっと疑問に思っていることが一つだけあった。
「拓馬」
歩きながら呼びかけるルイ。
「何だよ?」
「一つ、気になることがある」
「だから、何だよ。もったいぶりやがって」
「お前、1章の最初の方で、ボーン相手に光の玉を投げたな。なのに、終盤で光の玉を持っていた」
「それが、どうしたんだ?」
「どうしたじゃねぇよ。どういうトリックだ?」
「秘密」
「秘密って……こんなときに、隠し事をしててどうすんだよ」
「お前だって、隠してるじゃねぇか」
「何をだよ?」
「俺に通行人が見えねぇ理由だ」
「それは、本当に知らない」
「じゃあ、俺だって本当に知らねぇ」
そうか。拓馬は、まだ心のどこかで俺を疑ってやがる。
つまり、自分の手の内を全て晒し出すことはしないつもりか。
まぁ俺が敵だった場合、良い判断だ。でも……
あのとき、ボーンに放った光。
あれは、絶対に光魔法だった。
つまり、玉は確実に消費しているはずだ。
それなのに、玉を使っていなかった。
考えられる理由は一つ。
拓馬はあのとき、ライトニングを撃った。
拓馬は、何か思い詰めている様子で、その1時間、口を開かなかった。
ルイは、ずっと疑問に思っていることが一つだけあった。
「拓馬」
歩きながら呼びかけるルイ。
「何だよ?」
「一つ、気になることがある」
「だから、何だよ。もったいぶりやがって」
「お前、1章の最初の方で、ボーン相手に光の玉を投げたな。なのに、終盤で光の玉を持っていた」
「それが、どうしたんだ?」
「どうしたじゃねぇよ。どういうトリックだ?」
「秘密」
「秘密って……こんなときに、隠し事をしててどうすんだよ」
「お前だって、隠してるじゃねぇか」
「何をだよ?」
「俺に通行人が見えねぇ理由だ」
「それは、本当に知らない」
「じゃあ、俺だって本当に知らねぇ」
そうか。拓馬は、まだ心のどこかで俺を疑ってやがる。
つまり、自分の手の内を全て晒し出すことはしないつもりか。
まぁ俺が敵だった場合、良い判断だ。でも……
あのとき、ボーンに放った光。
あれは、絶対に光魔法だった。
つまり、玉は確実に消費しているはずだ。
それなのに、玉を使っていなかった。
考えられる理由は一つ。
拓馬はあのとき、ライトニングを撃った。