どのくらい走っただろうか。


拓馬は体力が尽きると、道の真ん中に座り込んだ。


「くそっ……」


また泣きたくなってきた。


このままでは、どんどん体力を消耗するだけだ。


もう、辺りは真っ暗だ。警察署を出て、おそらく三時間くらい経っているだろう。


不幸中の幸い、モンスターにこそ遭ってはいないが、確実に疲れは溜まってきている。


喉が渇いた。家を出てから、何も口にしていない。極度の緊張と恐怖のせいで、もう口の中がパサパサだ。それに重ね、無駄に走り過ぎた。


こんなことなら、さっき竜太が出してくれたお茶を飲んでおくべきだったか……いや、毒でも入っていたかもしれない。それは危険だ。


「水……」


ポケットの中を確認する拓馬。幸い、財布は持ってきてある。


そうだ。コンビニなどはどうなっているんだろう。


多分、瞬きしない人間がいるんだろうけど……何か、買えたりするのか?


ちょうど、近くにコンビニが見える。電気は付いている。行ってみるか。


拓馬はコンビニへ行くと、中を覗きこんだ。


レジには、拓馬と同じくらいの歳の女の子がいる。


だが、予想通り、瞬きはしていない。


雑誌コーナーにも、人がいるようだ。高校生くらいの男の子。少年漫画を手に取っては戻し、何かを探しているような素振りをみせている。


一見、普通の客だが……全く同じ動作を繰り返している。


半年前にゲームの世界で見た、まさにそれだった。