…絶望を感じた瞬間だった。


こんなの…サヨナラを言われるよりもずっと…何倍も辛い。

その後、私は両親に2時間以上も尋問された。
東京の大学なんて言語道断!親子の縁を切るとまで言われたけど私の心には響かない。
好きにすればいいと啖呵を切った私に対し両親は降参した。
そしてある条件を飲む事で東京の大学を受験する事を許してくれたのだ。


1つ、年明けにある最後の全国模試で東京商船の判定をB以上取る事。
無理な場合は福岡県内の大学を受験する。

2つ、判定をクリアし受験する場合は東京商船のみを受験する事。
それ以外の滑り止めはあくまでも福岡県内の大学にする。


……形勢はかなり不利。
だけど納得して貰えただけマシだ。
アカネが何を考えてたって私は私の人生を生きるだけ。
ハルがいないと生きていけないんだもん。




翼をもがれた鳥は二度と空へは帰れない。
だけどね、地に足を着けて歩く事は出来るんだよ。



例え片思いに戻ったとしてもハルへの愛は永遠だって事を証明してあげる。



私は小さく呟いて眠りについたのだった。