どこか遠いとこまで早く逃げてくれ! とか言われたらおもしろいだろーな ドカッと座席に座った男に対し、私は微かな期待を込めてうすら笑みを浮かべた。 後部座席のドアを閉めたあと、俺はいつも通りの営業ゼリフを放つ 「お客さん、どちらまで?」