あなたが本当に存在するのか僕にはわからない。

今はいてほしいともいてほしくないとも思わない。

でも、ただ一つ言える事は僕はこの人生を歩んでいるという事。

今ここにいる自分や周りにいる人達はまやかしではない。

楽しい時も辛い時も僕はここに存在している。

その存在の重みに絶えられなくなった時、僕はあなたの存在を確かめたくなる。

あなたが真実の答えを教えてくれれば、僕の悩みは容易に解決すると思うから。

でも、僕がどんなに問いかけてもあなたは答えてくれない。

なら、僕達は自分で答えを探すべきなのですか?

あなたが答えないのは、

あなたが教えた何かより、自分で考えた何かの方に意味があるからですか?

僕は問いかけ続ける。

しかし、その問いに答えはない。

でも良いんだ。

その答えがわからなくても人生は楽しい。

富塚という人間は仮想の人物。

実在には存在しない。

でも、誰でも富塚になろうとする事はできる。

富塚のようになる事が素晴らしい人生とは僕は思わない。

無理になる必要もない。

でも、そうなりたいと願うなら彼の人生を参考にするべきだ。

彼だけじゃない。

漫画、小説、映画、舞台。

そこに出て来る登場人物は今も僕の心で生きている。



僕は今日も心でペンを握る。

手には、原稿用紙の代わりに携帯電話。

手法は変われど、小説を書く時の気持ちは変わらない。

一人でも多くの人に僕の文を読んでもらえる事を願って。

最後に、この物語にプロローグ(始まり)はあってもエピローグ(終わり)は永遠にない。

この物語は僕の分身であり、

エピローグを書く事は、これからの自分の成長を止めてしまいそうだから。