『本当…?』




信じられなかった。


お父様が帰ってくるって聞いたとき、はっきり言うと逃げ出したいくらいだった。



逃げ出さなくて…本当によかった…。



「現実だ、穂乃歌…。

一生、傍にいるから…。


俺から離れるなんて、許さねぇよ?」




耳元でささやかれ、ビクッと肩があがる。






『はぁっ!?
イミわかんないッ!


そんなの…!!』




支葵の耳に唇を寄せて言った…









『離れないに決まってるでしょ??』






少しだけ支葵が顔を赤くしたのを、私は生涯絶対忘れない。



忘れてなんかあげない。





キミとの思い出は、私の宝物。


これからも、増え続ける、宝物…。





決して、減ることはない…