…え?
3人は黒の革の靴を履いて、私の方を向く。
背筋がスッと伸びて、目は私だけを見つめている。
まるでおとぎ話の中にいる王子様。
…ちょっと紳士な狼、かな。
「「「お嬢様、お手を…。」」」
差し出された手をとる。
私は3本腕があるわけじゃないから、当然3人全員の手は取れないね。
…腕は、1本でいいや。
だって私が手をとる人が、一人なんだから。
「…俺の手取ってくれたら、
本当にさらおうと想ったけど…
やっぱ、この変人なんだ?」
「あーぁー。
穂乃歌と手つなぎたかったーー。」
「誰が変人だ。
つーか、手繋ぐわけじゃねぇだろうが。」
『クスクス。
兄弟の喧嘩見てるみたいだよ。
今日はホント、皆面白すぎ。』
笑い我慢するのは得意じゃないんだから、やめてよね、ホント。

