「俺はお前じゃないとダメなんだ。」
少しだけ視線を落とした和哉君の顔は、少しだけ長い前髪でよく見えなくて。
今、どんな顔をしているの…?
私じゃないと、ダメ…って……
でも、私は……
和哉君じゃ…
ダメ…?
和哉君じゃ…ダメって…
そんなこと、あるわけない。
気持ち抑えてまでここに来たんだ。
足を動かしたのは、他の誰でもない私の意志で。
空海って名前に気に食わなかったはずなのに、和哉君だと知って少しだけほっとした自分もいて。
こんな綺麗な顔で、スポーツも勉強も全部完璧で。
優しいし、一緒にいて楽しい。
似た家系だからお互い分かり合えると思う。
そんな人が、私じゃなきゃダメって言ってくれてるんだ…。
他に、何を望むの?

