それから1時間と少し。
私も和哉君もほとんど喋らず、合いの手をうつばかり。
楽しそうに喋る両家の母親。
結局その2人のお茶会みたいになって終わった。
いや、これからが始まりのようなものだ。
お母様が言い出したことが実現となり…
私はこれから和哉君と出かけることになった。
…接し方が分からない。
普段を思い出そうとしても、“今”が焼きついて離れない。
脳裏には、学校で楽しそうに話す私たちが居るのに。
―――――……
「穂乃歌ー?準備できたーー?」
着替えをしている部屋の扉の向こう側から、母の声がした。
『うん…。できた。』
私は少しだけ思い足取りで、ドアノブに手を掛け、ゆっくりを引く。
その足は、心とは裏腹にどんどんと玄関先まで向かっていった……
「さぁ2人ともッ!いってらっしゃい♪」
「龍、穂乃歌ちゃん、いってらっしゃい♪」
「いってきます。」
『…いってきます。』
私と和哉君は門の外へと踏み出した……

