狼執事とお嬢様♡



私が歩くと、俊は口を閉じ私の後ろを歩いた。




「お嬢様、屋敷で樹里様がお待ちですよ。
急ぎましょう。」

『蘭さん…。』




蘭さんが車の中からそう言った。


私は軽く唇をかむと、車に乗り込んだ。




支葵とは、目も合わさずに。


あわせてしまったら…



今まで堪えていた涙が流れ出してしまう気がした。




私が乗り込むと続いて3人も車に乗る。




運転手、蘭さん、私、支葵、海琉、俊。

これだけの人数が乗ってもまだ空席の割合が多い。



この車は、あまり好きではない。




「出してください。」


蘭さんが運転手にそう言うと、運転手は軽く返事をしてハンドルをキツク握る。






車が、走り出す。





屋敷へ向かって―――……