狼執事とお嬢様♡




どうして、何も言ってくれないの…


行くなって…言ってよ…



「………。」



支葵は視線を下に落とした。


私はその行動に込み上げてくる物を抑えることができなくった。




一筋、また一筋と、熱い雫が頬を伝った。




『私より…執事って言う職業が大切?

私っ…支葵が行くなって言ってくれたら…

無理にでも、相手の家に出向いてでも…
お見合い断ろうとか、考えたのに…。』





愛を知った代償は大きかった。




愛される、愛せる喜びを知った私は同時に…





痛みと悲しみを知った。




さっきから…胸の奥が痛い…。





『…支葵にとって、私は何……?』

「……今はまだ、答えられない。」

『何、それ…。
そんなだったら…返事なんか…

いらないよ…。』



嫌いって…

最後に貴方にいえたらどれだけスッキリするだろうか…


私はその言葉を言うことができなかった。



好きだから。