ドキン、ドキン…


規則正しく脈打つ鼓動。
その鼓動は、いつもより…

速く、強く…脈打っていて。

きっと…全部、全部……



あなたのせいだよ?



支葵―――…



『…支、葵……?』


一言も喋らなくなってしまった支葵に、問いかける。

そっと、顔を見上げる。


瞬間、重なる視線…


「…それって……さ…」

『え…?』



少し間をおいて、支葵は再度話し出す。



「俺のもんに、なるってこと?」

『へッ?!』



私、そんなコト言ったのッ?!



「俺の事、好きってことじゃねぇの?」

『そッ…そぉなの…?』



そーゆー事なのッ?



顔が熱いのも、心臓がうるさいのも、全部…






支葵が…好きだから、なの……?