快楽の代償




夫はニヤリと笑うと、


『終わったら、キッチリ返してもらうよ…


ベッドの上で…』


耳元で囁き、子供が見ていないことを確認すると、かすめるように私の唇を奪った。


「今度こそ妊娠したって知らないからね?」


懲りてないのかアンタは…そんな思いをこめて睨んだ。


『大丈夫だよ。

お前とだったら、どんなことだって乗り越えられる自信あるから…

紗英ー!行くぞ!

亮、今日ママは、調子が悪いからおりこうにしてるんだぞ!

それじゃ、行って来る!』

夫はゴミ袋を片手に仕事に出かけて行った。