恋をしました。 新緑の若葉のように青々として、新鮮な風に揺られてゆっくりと季節が移り変わるようにやって来ました。 しかし、その人には恋人がいました。 そして私にも、相変わらず恋人がいました。 それぞれがそれぞれの恋人と嘗てそうであったように、私達は過去を懐かしむようにお互いに惹かれ合って、求め合って、いつしか貪り合うようになっていました。