『これが、精鋭班の底力
なのでしょうか?』


A班の見事な連携プレーを
みた弥嘉は、暫し呆然と
してその様子を眺めた。

一方彼女の顔を見た中年
男性は、口を大きく横に
広げて笑いつつ言った。


「これからが本番だから
気ぃ抜くなよ?」

「………………はい?」


男性の言葉の意味を充分
理解出来なかった弥嘉は
ただ曖昧に返事をした。

すると中年男性は、益々
意地の悪い笑みを浮かべ
弥嘉に言い放った。


「君は壱加の守護者だろ
うが!!だったら最後まで
見届けなきゃなあー!!」

「えっ……とそれはどう
いうことでしょうか?」

「俺達も、すぐに現場に
向かうぞっ石河君!!」

「――――!!!!!?????」


こうして弥嘉は、三沢に
半ば強引に引きずられ急
いで現場に向かった。




『確かに、私は壱加様の
守護者ですし、今はどう
していらっしゃるか非常
に気にはなりますがいき
なり武器を使って戦うな
んて出来ませんから!!』




弥嘉の声なき悲痛の叫び
が届くことはなかった。




――少女の力が試される
時は、既に来ていた――




【Chapter.4 初陣】 完