男性の動揺には構わずに
弥嘉は言葉を続ける。


「それに未熟ですが彼の
守護者は私ですっ!!行方
不明中の彼を、みすみす
放っておけません!!」


弥嘉の瞳には決意の炎が
衰えを知らず燃え盛る。

弥嘉のただならぬ気迫に
押された男性は、申し訳
なさそうな顔を見せた後
彼女に謝罪した。


「嫌な思いをさせたね。
出来るだけ早く壱加君を
見つけてあげよう」


男性がそう言うと弥嘉は
満面の笑みを浮かべた。




     ***




懸命な捜索が行われては
いるものの、2時間を経過
しても未だに壱加が見つ
かる気配はなかった。

その焦りが徐々に志望者
内の志気を下げていく。


「ドラゴン専科内で行方
不明とか有り得ねぇし!!
学校は何してんだよ!?」

「ドラゴン自身の素行が
悪いか守護者の管理力が
なってないんだろ!?」


罵詈雑言が内部の結束を
次第に蝕んでいった。