その言葉を聞くと同時に
少年は立ち上がり、鬼の
形相で男を睨み付けた。
「おいっ!!俺を無視して
話進めんじゃねぇよっ!!
結局ソイツにはいつ会え
んだよ!?それにアイツを
探すって話はどうなった
んだ!?……っていうか、
コイツ誰だよ!?最後まで
説明しろよオッサン!!」
暫くの間全く相手にされ
なかったのがよほど癪に
触ったのか、少年は尚も
彼をまくし立てる。
それに対して男は冷静に
「五月蝿いからだまれ」
と終始貫き通していた。
一方弥嘉は益々激化する
暴言の数々に圧倒され、
ただ怒れる少年を見上げ
ているだけだった。
『この方の容姿と言動に
ギャップを感じるのは私
だけでしょうか?』
暫く呆然としていた弥嘉
であったが、次第に心の
余裕が生まれて彼の姿を
丸く大きな目でまじまじ
見始めていた。


