†Dragon Guardian†


「まるで、以前に逆戻り
したみたいだな」

「……それはどういう事
なのでしょうか?」


男の思いがけない呟きに
弥嘉は首を傾げる。


「そもそも国家は、何を
守ろうとする?」


突然質問口調で聞かれ、さらに弥嘉は混乱する。


「えっ……と、私達人間
でしょうか?」

「その通り。その人間を
守るために国家はありと
あらゆる手段を使う」

「……??????」


未だに父親の意図が読め
ない弥嘉は唯困惑する。

それに苦笑しながらも、
男は構わず話を続ける。


「敗戦側の人間が奴隷に
されていないのは変だと
思わないか?」

「………………確かに」


弥嘉は、考える素振りを
みせて一旦は納得した。