†Dragon Guardian†


その息遣いを肌で感じた
途端、都はこれから話さ
れる深刻な内容に思わず
身を強ばらせた。

取り立てて言葉を交えず
とも、都から発せられる
重い空気を瞬時且つ敏感
に察知した綾瀬は不意に
苦笑を漏らした。


「……車を走らせながら
でも構いませんか?」

「はっ、はい!!」


都が弾かれたようにそう
答えると、彼は運転席に
移りエンジンをかけた。

すると、間もなく座席は
小刻みに揺れ始めそれに
伴って車体がゆっくりと
動いていった。




静寂が車内を包みこむ中
綾瀬は再び穏やかな口調
で言葉を紡いでいった。


「隣国でも我が国と同様
人間とドラゴンの対立が
続いていると共に、迫害
政策が積極的に行われて
います。なのでドラゴン
である彼女は、それだけ
で疎ましい存在だと考え
られています」

「は、はあ……」


突然長い説明を聞かされ
たため、都は間抜けな声
をあげる他なかった。

些か反応が薄すぎる都に
構うことなく彼はさらに
言い募っていった。


「それに加えて、彼女は
隣国でドラゴンの保護を
掲げるデモを先導した張
本人でもあります。その
ため、あちらでは余計に
厄介者扱いです」

「――だから、お尋ね者
になったんですね」


彼のその説明を耳にする
や否や、都は少しばかり
納得した表情を浮かべな
がらも徐に腕を組んだ。