†Dragon Guardian†


しかしながら、彼はその
様子に構うことなく早々
に話を切り出した。


「ところで、何故長官が
あなたを家に帰そうとし
ていたかご存知で?」

「……ふぇっ!?あ~確か
隣国のお偉いさんがウチ
と誰かを間違うとって、
その誤解を解く間にもし
かしたら危険な目に遭う
かもしれんからって聞い
た気がするんですけど」


あまりに予想外の質問を
投げかけられた都はふと
間抜けな声を上げたが、
徐々に落ち着きを取り戻
すとあやふやな記憶の糸
を必死に辿っていった。

それを受けて、彼は若干
煮え切らない表情を浮か
べつつも静かに答えた。


「まあ、あながち間違い
ではありませんが……」

「え!?ちゃいますの!?」

「決して的外れではあり
ませんが、些か大まかす
ぎる嫌いはありますね」

「ええ!?どういう事!?」

「……本当に何も知らさ
れていないのですね」


綾瀬はそう呟くと改めて
都の認識のなさを実感し
溜め息をつくが、暫くす
ると遂に腹を括ったのか
少しずつ口を開いた。


「先程柏木様が仰ってい
た方はいわば隣国のお尋
ね者です。まあ正確には
ドラゴンなのですがね。
それにしても本当によく
似ていらっしゃいます」

「は、はぁ……」


しみじみとそう語られた
ものの、全く面識のない
相手を引き合いに出され
たために都は曖昧に返答
するしかなかった。