†Dragon Guardian†


そして、遂に都の頑固さ
に根負けした女性は徐に
口を開いていった。


「簡単に言うと、隣国が
どうやらあなたとあなた
によく似た人を勘違いし
ているらしいの。だから
私は直属の部下と一緒に
その誤解を解こうとして
いるのだけど、思ってい
たよりもしつこくてね。
それで、このままいくと
あなたに危害が及びそう
だから早々に家に帰そう
としたというわけよ」


彼女がそう言い終わった
途端、都の頭の中で緊迫
感の漂う電話のやり取り
やつい先程の会話がよう
やく一本に繋がった。


「な、なるほど。それで
いきなりあんな事言うた
んですか……えっと話が
変わるんですが、直属の
部下っていうんは?」

「ああ……普段は実務の
大半を彼一人に任せてい
るからこちらには殆ど顔
を出さないけれど、一応
私の秘書もしているの。
だから、万が一のことが
あったら彼を頼りにする
と良いわ。ちなみに綾瀬
という者だから」


予想だにしなかった人物
を口頭で紹介された都は
思わず戸惑ったが、次第
に落ち着きを取り戻すと
静かに言葉を発した。


「どうもおおきに。でも
まだウチは帰りません。
傍にいる約束はまだ有効
ですしそれに自分のこと
やから、ウチが手紙渡し
たら絶対ここから追い出
すでしょう?」


若干13歳の少女とは思え
ないほどの強情且つ鋭い
発言を耳にすると、女性
は僅かに目を見開いたも
のの、すぐさま溜め息を
つく羽目となった。


「――都ちゃんには敵わ
ないわね。但しもう暫く
の間だけよ?今もあなた
にとって良い状況でない
ことは確かだから」


女性の懸念を充分に理解
出来ないながらも、都は
ただコクンと頷いた。