†Dragon Guardian†


半ばその状況を楽しむか
の如く、女性は電話越し
に笑みを深めていった。


「Even if I have to grasp the matter of traffic in dragons you exchanged with a certain country the other day, do you think?」

(先日、そちらが某国と
交わした竜族密売買の件
を私が把握していないと
でもお思いですか?)


すると虚を突かれた相手
はほんの一瞬だけ言葉を
詰まらせたものの、暫く
すると声を荒げて彼女を
激しく罵り始めた。


「――Will you threaten me by official servant's position?」

(――公務員の分際で、
私を脅すつもりかっ!?)

「Oh, it's depending on your effort whether I do that actually. Please don't make me get angry about a too trivial thing.」

(あら、実際にそうする
かどうかは貴方の心掛け
次第ですわ?あまりつま
らないことで怒らせない
でくださいましね)


それにもかかわらず女性
が勝ち誇った口調で言い
放つや否や、突如向こう
から勢い良く発せられた
通話終了音が部屋全体に
響き渡っていった。




「全く、短気なものね」


今や電話口にすらいない
相手にふと溜め息を漏ら
した女性を目にすると、
都は恐る恐るそちらの方
に駆け寄っていった。


「あのぉ~さっきの一体
何なんですか?明らかに
外国語で聞き取れんかっ
たんですけど……」

「ああ……五月蠅くして
ごめんなさいね?たまに
さっきみたいなしつこい
クレームがくるの。本当
に嫌になるわ」

「ク、クレーム!?」

「ええ。だからそこまで
気に病まないで?」


些か強引過ぎる言い分に
都は首を傾げたものの、
女性の無言の圧力を前に
してもはや口を開くこと
は出来なかった。