†Dragon Guardian†


「“dragon eyes”とは
言うなれば、ドラゴンの
真の姿が見える能力だ。
これにより誰を保護する
べきかが一発で分かる」

「普段は、彼らも私達と
同じように生活してます
から、確かに区別は付け
づらいですよね……」


弥嘉は小さく呟いた後、
右手を顎まで持ち上げて
考える素振りをした。

その様子を眺めつつ男は
再び話を続けた。


「実はこれは非常に稀な
能力で、約10万人に1人の
割合でしか出てこない。
弥嘉は、実に素晴らしい
能力を授かったな」


これを聞いた彼女は頭に
疑問符を浮かべた。


「私、ドラゴンの本来の
姿など見てませんが?」

「壱加の白い羽根と碧い
目を見たんだろう?今や
獣の形をしたドラゴンは
存在しないから、それが
真の姿に当たるな」


男は嬉しそうに娘を眺め
ながら返答した。