「話は終わったのか?」
先程までの雰囲気を切り
裂くように、壱加が突然
口を挟んだ。
すると男は呆れたような
顔を壱加に向けた。
「まだ“dragon eyes”
について話していない」
「マジかよ!?今まで何を
話してたんだ!?」
「……黙らんか青二才」
「オッサンが黙れっ!!」
このやり取りを聞いて、
弥嘉は涙を引っ込め次第
には笑みすら浮かべた。
***
「いよいよ、弥嘉が持つ
能力の話題になるが最後
まで聞いておきなさい」
男は娘に真っ直ぐな視線
を向けながら、少しずつ
言葉を紡いでいった。


