「あまりにもそれは酷く
ないですか?」
弥嘉は、不機嫌さを隠す
こともなく呟いた。
「ははっゴメン!!恐らく
はなから“守護者志望”
だったからじゃないの?
志望者にわざわざ有事の
確認取ったって仕方ない
でしょうが」
「………………確かに」
青年の尤もすぎる意見に
弥嘉は妙に納得した。
「もう1つだけ伺っても
宜しいでしょうか?」
流石に申し訳なく感じた
弥嘉は恐る恐る訊ねた。
「はいはい良いですよ」
青年は面倒臭そうな声を
出していたが不機嫌さは
微塵も窺えなかった。
「何故あの学校に成人の
守護者の方々が多くいる
のでしょうか?」
「ええっ!?まだ敷地全部
見てないの?うちの学校
の北側に守護者用の基地
があるんだよ」
「な……何故そのような
ものがあるのですか!?」
いきなりの新事実発覚に
弥嘉は、思わず助手席の
青年まで身を乗り出す。
すると先程まで沈黙して
いた三沢が、突然会話に
口を挟んできた。
「言っておくが、うちは
きちんと守護者の養成も
やってるぞ?まぁガキに
限らずだけどな!!」
「それは、どういうこと
なのでしょうか?」
益々頭上に疑問符を浮か
べた弥嘉に対し、青年は
止む終えず三沢の尻拭い
をする羽目になった。
「帝政律館は、守護者の
総本部でもあるからね。
彼らが守護者である限り
年齢を問わず面倒を見る
ことになっているんだ」
それを聞くと弥嘉はよう
やく納得した顔をする。
「――やっと全てが解決
しました!!本当に有難う
ございます」
その後スッキリした表情
を浮かべながら、深々と
頭を下げた。
「お役に立てて光栄」
そう言って青年は、実に
穏やかな顔で微笑んだ。


