「ええっ!?ですが……」
それを耳にした弥嘉は、
驚きのあまり素っ頓狂な
声をあげた。
一方青年は、その反応に
苦笑を漏らしていた。
「今は名目上別れている
けど、守特構も長いこと
国家の統治下にいたから
根本の考えが国家寄りに
なるのは仕方がないよ」
青年はどこか遠くの方を
見るかのような目をして
力無く呟いた。
その様子に若干心を痛め
つつも弥嘉は次の疑問を
ぶつけてみた。
「あの……その守特構と
帝政律館のご関係は?」
すると、先程とは打って
変わった実に明るい調子
で彼は返答した。
「ドラゴンとのやり取り
をする中で、当時の守特
構だけで対処しきれなく
なったから、一般市民の
目線を取り入れつつ彼ら
をサポートする人材育成
機関を守特構の下に設立
したんだ。それが、今の
“帝政律館”だよ」
それを聞き、弥嘉は暫し
考えた後徐に口を開く。
「先程から薄々感じてい
たのですが、そちらも溝
が深いのですか?」
その言葉が発された途端
青年は表情を曇らせた。
「それはおそらく、各々
の立ち位置の違いと密接
に関係していると思う」
「立ち位置の違い?」
「ああ。守特構は、元々
国家の職員で成り立って
いるから今までの慣習に
捕らわれやすい。一方で
うちは、一般市民で構成
されているから変なしが
らみを気にすることなく
自由に行動出来るんだ」
そう言い終わる頃には、
青年は少しばかり誇らし
げに笑って見せていた。


